鴻海によるシャープ買収、中国当局が承認

 台湾の鴻海精密工業が11日に発表した声明によると、同社によるシャープの買収を中国の独占禁止法当局が承認したそうです。

 シャープは2016年4~6月期連結決算で274億円の当期損失を計上。6月末時点での債務超過額は750億円と、3月末時点より400億円以上膨らんでいましたが、8月に入っても鴻海からの出資が実行されず経営再建は停滞していました。

 鴻海はかねてからシャープを手に入れるべく動き、やっと3888億円を出資して議決権の66%を握って子会社化することで合意。しかし、折角手に入れたはずのシャープに、なぜ出資が遅れているのか?。その最大の理由は中国当局の承認が下りないことでした。

 シャープは勿論、鴻海としてもきがきではなかったでしょう。承認が下りない間にも、刻一刻とシャープの財務状態は悪化していましたから。

 鴻海は、規制上の見直しについて全て終了したとの声明を出し、「合意に基づき、できるだけ早期に手続きを完了できるよう対応する」と述べています。

鈴木修会長辞任

 燃費不正が発覚したスズキ自動車が発表した人事によると、鈴木修氏が会長兼最高経営責任者(CEO)を辞任し、本田治副社長(技術担当)も退任するそうです。

 燃費不正が発覚してして以降、販売も低迷。5月の軽自動車販売は18%減になっています。

 スズキの社内調査によれば、不正が始まったのは2010年。欧州で認められている方法を転用したことによります。担当者は違法性を認識しつつ、それが前例踏襲で受け継がれていったそうです。

 開発担当部門の責任者も、データを確認する法規認証部もその事実に気づかず、本来法規認証部が承認しなくては進まないはずの業務が、法規認証部なしでもそのまま進んでしまっていたと、法令遵守の精神もチェック機能も無い組織の体質を認めています。

 鈴木修会長も2度目の会見で「組織がなっていなかった」と述べ、組織の体質の問題との認識を示しています。30年以上社長として同社を牽引してきた鈴木修会長が引責辞任することで、体質を変えるきっかけになれば良いのですが。

パナソニック、液晶生産から撤退

 パナソニックが、赤字が続いていたテレビ用の大型液晶パネル生産から撤退する方針を固めたそうです。

 同社の姫路工場(兵庫県姫路市)で行っていた生産は9月末を目処に停止すると言う事です。

 姫路工場は2010年4月から稼働していますが、2012年3月期には765億円の営業赤字を計上するなど赤字続きで、パナソニックの経営の足を引っ張っていました。

 国内の液晶メーカーは、ソニー、東芝、日立の液晶部門が合併したジャパンディスプレイがありますが、扱うのはノートPCやスマートフォン向けの中小型液晶で、テレビ用の大型液晶パネルは生産していません。パナソニックが撤退したことで、テレビに使う大型液晶パネルを生産する国内企業はシャープのみとなりました。とは言っても、そのシャープ、先日台湾の鴻海精密工業に買収されたばかり。そう言う意味では、国内メーカーでは、大型液晶パネル生産を行っていた最後のメーカーが撤退した、と言えます。

 姫路工場には1000人の従業員がいますが、そのうち数百人は国内のほかの工場に配置転換する予定だと言うことです。